小蔦美奈子(コツタミナコ)です。
週末の昼下がり、リビングのソファーにもたれながら、ベランダへ続く窓から見
える空を見ながら、
私は、何のために生きているんだろう…?

主人が亡くなって7年目の夏、何か途方もない虚しさで溢れて動けなくなっていた。
実の父からは、会うたびに、
お金は大事だぞ。節約しているのか?ほんと、美奈子は苦労しているな。
そんな私は決まって、だいじょうぶ。何とかやってるから。というつたない返
事。
一家の大黒柱がいなくなって心配してくれるのはありがたい。少しでも私を気に
かけてくれている人がいることが、自分がこの世に存在していて良いものなんだ
と思っていた頃。
物心ついた頃から、両親からは
自分で起こした出来事は自分で責任を取りなさい。
と言われ、相談事を誰にもできないまま大人になってしまった私は、一人息子と
の生活に不安を感じていましたが、自問自答をすることしかなく何とか答えを出
していきながら日々の生活を送っていました。
けれど、この途方もない虚しさはどこから来るんだろう?
私が本当にやりたいことは何だろう?
子育て?仕事の成功?…新しいお父さん探し?
何だかどれもしっくりこないまま息子との生活が過ぎ去ろうとしていた7年目の
冬。
何となく受けた健康診断で、思わぬものが見つかった。心臓のあたりに。
それは、乳がん。ステージⅡ。手術は3ヶ月後。
そのとき私は思いました。
神様は、私が人生に退屈していたので、飽きさせないようにしてくれたのかな?
そして、ガンで亡くなった主人と同じ気持ちを味わいなさいと言っているのか
な?
神様は、乗り越えられない試練は与えないって言っていたはず。
そこから、私の第二の人生が始まった気がした。
手術を目前にして、一人息子を残しては死ねない気持ちはとても頑丈で、どんな
に心配されても死なない自信はあった。そしてもう1つ。誓ったこと。
これからは、子供のためだけじゃなく、自分のために、自分が喜ぶことに人生
を、この命を使っていこう!

そして、乳がん治療から7年目。私はここに、自分の幸せのために、生きています。
あなたは、あなたの幸せのために、生きていますか?