こんにちは、小蔦美奈子(コツタミナコ)です。
私が4歳の頃、父の転勤で横浜からりんごの美味しい青森県弘前市に引っ越して
きて、通い始めた幼稚園。周りは誰も知らない人たちばかり。その中で、いつも
ニコニコ微笑んでいる女性がいました。
それは、私が大好きだった園長先生。
いつも私たちに囲まれて、優しくていつも笑顔の園長先生。
そして、私が卒園式を迎える日、
「はい、これ。美奈子ちゃんにあげるね。」と渡してくれたブローチ。

その日は、園長先生の卒園式でもあり、一緒にここを巣立つことをなぜだか嬉し
く思っていたことを思い出します。
私が大好きな園長先生は、いつも決まって首元にまあるいお花の散りばめられた
ブローチを付けていて、私はそれをみたとき、
「何て綺麗なブローチなんだろう。こんな素敵なブローチ見たことない。」
とずーっとうっとりと見ていたのを思い出します。

そのブローチを見ていると、6歳の頃、雨上がりの空に虹をみつけたとき母親
に、
「あの虹色の橋はどこにあるの?あそこまで行って虹色の橋を渡りに行こう
よ!」
と言いながらワクワクしていた気持ちを思い出します。
そう、あの頃は、なんでもできると思っていた。
1日があっという間に過ぎていた。
好奇心だけで生きていた、あの頃。
あなたも思い出してみてください。
走っているだけで楽しかった。
ブランコに乗っているだけで楽しかった。
いつの間にかスキップしていた。
長靴を履いているだけで嬉しかった。あの頃。
そして、6歳のあなたが言いました。
「あなたはあなたのままで、いいんだよ。たまにはあの頃の純粋な気持ちに帰っ
てきてね。」
私は園長先生がくれたブローチを思い出すと、あの頃の純粋な心に戻り、清々し
い気持ちになれるんです。
まあるいブローチと、6歳の頃の純粋な心。一生の宝物になりそうです。